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ATM課題解決案

課題

カード取り出し忘れ

既知の分析

入金確認画面,明細票発行画面といったボタン押下後の離脱が顕著
『取引がひと段落し、安心』
→ボタン押下後に達成感,安心感が先行している

現在の対策

  1. 媒体モチーフの落下アニメーションを追加
  2. ポップアップのデザインを取り忘れる行動そのものに注意が向くよう変更
  3. 離脱傾向の高いシーンで注意喚起のアナウンスを追加

紙幣取り出し忘れ

既知の分析

特定取引先に紙幣取り出し忘れが集中する傾向
→明細票強制発行の取引先で、フローの性質上カード/明細票/紙幣の連続落下アニメが無い
紙幣取り出しの直前でATM画面を注視していないケースが多い

現在の対策

紙幣取り出しの直前で次の効果を追加

  1. アナウンスを追加
  2. 画面上に紙幣モチーフ点滅

キーワード

  • 安心感/達成感の先行
  • より強い印象づけ

解決策

1. 既存の取引フローを変える方法

1-1. 紙幣取り出し口とカード取り出し口を一つにする

カード,紙幣の取り出し口を一つにまとめ、受け取り動作をワンアクションで行えるようにする

実装イメージ

背景

窓口ではカード単体,紙幣単体を忘れるケースが少なく感じる
そもそもキャッシュカード(通帳)+紙幣(硬貨)は 同じ窓口 から 同じカルトン で返却される

メリット/デメリット

  • 紙幣,カード取り扱い口の構造が複雑化
  • 他の手続きとフローが異なり混乱する可能性

1-2. カード取り出しを先に実施してから取引を行う

認証(暗証番号入力)が終わった段階でカードを返却する

現在のフロー
  1. 初期画面
  2. カード挿入
  3. 取引選択
  4. 取引ご案内
  5. 暗証番号
  6. 金額入力
  7. 通信中
  8. 明細票発行の有無を選択後放出 or 強制的にカード/レシート放出
  9. 紙幣放出
メモ

[!]カードを忘れた場合のコストの方が高い
紙幣忘れの場合は取引取り消しで対応可能なため
カードの取り忘れを確実に防止する対策を優先すべきでは

背景

カードはあくまで所持認証,知識認証を行うための媒体という認識
可能であれば、受取物をステップバイステップ(カード→紙幣)で対応できる

メリット/デメリット

  • カード返却による安心感で離脱する可能性
    カード取り出し動作後に金額入力を要求する
    → 主目的は引きだしであることを再認識させる狙い
  • 他の手続きとフローが異なり混乱する可能性
  • 操作中に離脱されることに起因するセキュリティリスク
    近接センサー等で同一のお客さまがATM前で操作していることを保証する

2. スピーカーを変える方法

2-1. 指向性スピーカーを用いる

指向性スピーカーを用い、お客さま周辺のエリアに向けてのみ聞こえるような音場を設定する

指向性スピーカー設置イメージ

背景

他のお客さまに強く影響を与えない動作/デザインを採用するという思想がある。
他のお客さまに聞こえにくい かつ 操作中のお客さまに聞こえやすい環境 を構築する必要性

メリット/デメリット

  • お客さまの身長差を考慮したスピーカー配置が必要
    上から降らせるような配置にできないか?
 上部に指向性スピーカを配置した場合の機材選定検討
  1. 音場が球状に広がらない
  2. だれでも聞き取りやすい
    →平面波スピーカー
    http://www.just-tech.co.jp/livesound_r3/Exp1.htm
    http://www.n-vac.co.jp/products/muse/muse-snf.html

参考文献

2-2. 複数のスピーカーを用い、特定区域だけに音を届ける

複数のスピーカーを用いお客さまの操作する領域だけに特異的に音量が上がり
他のエリアでは減衰するような構成を取る

メリット/デメリット

  • 特定のスピーカを導入する必要がない
  • 調整次第で柔軟なエリア設定を行える可能性がある
  • そもそも実装が困難である可能性

参考文献

ざっくりとしたアイディアベースのみ

  • 年齢に応じた聞こえ方に配慮した音域の強調といった制御
    イコライザを用いて、年齢に応じて聞こえやすい音域を強調,聞こえづらい音域を減衰させるなど
    https://contest.japias.jp/tqj19/190120/page11.html

発表後の気付いた点

ATMの滞在不安
→後ろに並んでいるケースが多い 急かされている感覚がある